イチキシマヒメとは
日本神話において海と水の浄化を司る女神ですが、彼女の誕生には、日本神話の中でも特にドラマチックな背景があります。
天上の国で荒々しく振る舞う須佐之男命(スサノオノミコト)に対し、天照大神(アマテラスオオミカミ)は「国を奪う野心があるのではないか」という疑念を抱いていました。そこで、互いの心に一点の曇りも偽りもないことを証明し、無用な争いを避けるために「誓い(うけい)」という儀式を行いました。
この儀式を通じて天と地が互いの誠実さを認め合ったことで生まれたのが宗像三女神であり、イチキシマヒメはその一柱です。つまり彼女は、争いを乗り越え、調和と信頼の証としてこの世に現れた女神なのです。
彼女が「海神(わたつみ)の娘」として崇められるのには、理由があります。儀式の後、彼女たちが海の彼方である宗像の地を拠点としたこと、そして、天と地の争いを鎮めた彼女たちの持つ清らかな力が、あらゆる汚れを洗い流す「水」の霊力を体現していたからです。古来、海は魂が還る場所であり、異界と現世を繋ぐ境界でもあります。
さらに時代を経て、彼女はインド伝来の弁才天(べんざいてん)と習合し、水辺の守護神であると同時に、美や音楽、芸能の神としての信仰も加わりました。そうして、流れる水が絶えず姿を変えるように、人々の願いに応じ、知恵と芸術を授ける慈悲深い女神として全国各地で祀られてきました。
イチキシマヒメは、私たちの心に宿る澱(おり)を清める浄化の力を持ちます。私たちが自分自身と深く向き合い、静かな心を取り戻そうとするとき、イチキシマヒメは水辺の守護神として現れるのです。
「海は、遠くにあるのではない」そう諭すように、彼女は内なる静かな水面と、彼方へ続く大海原をひとつに繋ぎます。
内なる海と外なる海は、はじめから分かれてはいなかったこと、この気付きこそが、イチキシマヒメがもたらす恩寵です。私たちが自分という小さな岸辺を越え、天地とともに深く息をする場所へと導いてくれるのです。
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◎巡回個展での発表に先駆けて、下記の場所にて陶彩画『イチキシマヒメ』を公開いたします。
佐賀ギャラリー:8月6日(木)まで展示
太宰府 龗 OKAMI:8月9日(日)~8月31日(月)まで展示
※日程につきましては急遽変更となる場合がございます。予めご了承くださいませ。
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天上の国で荒々しく振る舞う須佐之男命(スサノオノミコト)に対し、天照大神(アマテラスオオミカミ)は「国を奪う野心があるのではないか」という疑念を抱いていました。そこで、互いの心に一点の曇りも偽りもないことを証明し、無用な争いを避けるために「誓い(うけい)」という儀式を行いました。
この儀式を通じて天と地が互いの誠実さを認め合ったことで生まれたのが宗像三女神であり、イチキシマヒメはその一柱です。つまり彼女は、争いを乗り越え、調和と信頼の証としてこの世に現れた女神なのです。
彼女が「海神(わたつみ)の娘」として崇められるのには、理由があります。儀式の後、彼女たちが海の彼方である宗像の地を拠点としたこと、そして、天と地の争いを鎮めた彼女たちの持つ清らかな力が、あらゆる汚れを洗い流す「水」の霊力を体現していたからです。古来、海は魂が還る場所であり、異界と現世を繋ぐ境界でもあります。
さらに時代を経て、彼女はインド伝来の弁才天(べんざいてん)と習合し、水辺の守護神であると同時に、美や音楽、芸能の神としての信仰も加わりました。そうして、流れる水が絶えず姿を変えるように、人々の願いに応じ、知恵と芸術を授ける慈悲深い女神として全国各地で祀られてきました。
イチキシマヒメは、私たちの心に宿る澱(おり)を清める浄化の力を持ちます。私たちが自分自身と深く向き合い、静かな心を取り戻そうとするとき、イチキシマヒメは水辺の守護神として現れるのです。
「海は、遠くにあるのではない」そう諭すように、彼女は内なる静かな水面と、彼方へ続く大海原をひとつに繋ぎます。
内なる海と外なる海は、はじめから分かれてはいなかったこと、この気付きこそが、イチキシマヒメがもたらす恩寵です。私たちが自分という小さな岸辺を越え、天地とともに深く息をする場所へと導いてくれるのです。
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◎巡回個展での発表に先駆けて、下記の場所にて陶彩画『イチキシマヒメ』を公開いたします。
佐賀ギャラリー:8月6日(木)まで展示
太宰府 龗 OKAMI:8月9日(日)~8月31日(月)まで展示
※日程につきましては急遽変更となる場合がございます。予めご了承くださいませ。
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