ここは魂のふるさとです。
母の掌でひとつの魂が生まれようとしています。子守歌のメロディーにつづられた、約束を果たすための誕生です。さあ、おゆきなさい。あなたの望むところへ。いまこそあなたの出立のときです。
ここは、魂のふるさとです。
旅を終えた魂が、この場所に戻ってきました。どんな旅でしたか?
なにを望み、なにを求めましたか?
なにを与え、なにを与えられたのですか?
あなたの生は、満ち足りていましたか?
それは・・・悔いのない旅でしたか?
さあ、あなたの話を聞かせてください。
全き生を生きる中、魂は気づくのです。
川と海がひとつであり、海が森とひとつであるように、生と死は一体であると。
過去も未来も「今ここ」に結ばれて消えさるように、
なにひとつわけることはできないと。
答えを探せば問いにもどり、終わりを探すたび、はじまりに戻ると。
いのちこそは大いなる繋がりであると。
母の掌であなたの新しい魂が生まれようとしています。果たせなかった約束を今度こそ果たすための誕生です。
こころを惜しまず、あふれるままに精一杯生かし合いなさい。自他を超えて愛しなさい。
そして再びあなたの話を聞かせてください・・・
どんな旅ですか?
――悔いのない旅ですか?